整形外科疾患(痛みの治療)の鍼灸治療
主に痛みの治療となりますが、腰痛、肩痛、膝痛、肘痛、頭痛など様々あります。顔の痛みや指、手首、足首の痛みで来院される方もおられます。特に鍼灸に来院される方で多いのが腰痛です。
急性ではぎっくり腰が最も多く、慢性的な腰痛に苦しんでおられる方もいます。有名なものでは椎間板ヘルニア、すべり症、脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、筋筋膜性腰痛などがあります。神経や血管が圧迫されると臀部や下肢に痺れが出てくることもあります。
鍼灸治療では、
- 消炎(炎症をおさえる)
- 鎮痛(痛みをとる)
- 血流改善(血流をよくする)
- 筋緊張緩和(硬くなった筋肉をほぐす)
などを目的に治療をおこないます。また近年では慢性的な痛みに脳も関係しているとの報告もされています。痛みや苦痛をできるだけ取り除き、リラックスできる時間を作ることで少しでも不安感を取り除くことも早期改善に必要であると考えます。
腰痛が主訴で来られても肩の痛みやこりなど症状が複数ある場合もありますが、それらも一緒に治療させて頂きます。
また、治療させて頂いていると普段の生活での癖や仕事での姿勢による影響も多くみられます。問診や診察で体の状態をしっかり把握し、原因を考え、必要な治療を組み立てます。以前に膝痛で来院された方で、股関節の治療も併用したことで改善が見られた方もおられました。日常生活で改善できることをともに考え、お家でできるストレッチなどもお話しさせていただきます。
鍼灸は予防法としても効果を発揮します。できればかなり痛みが強くなる前に来院頂きたいと思います。症状が悪化する前に来ていただくほうが治療回数も少なくなります。
スーパーライザーによる治療も併用して行います。痛い部位へ照射することもありますが、必要な方にはSGB(星状神経節ブロック)を行っていきます。スーパーライザーによるSGBで頑固な肩こりが改善された方もおられます。
治療代
●全身:5000円(学生:4000円) ●局所:3500円 (初診料別途1500円)
症例報告
徐々に悪化していた臀部から大腿後面の痛み
60代 男性
半年程前から運転中に臀部の痛みを感じていた。徐々に痛みが広がり、両臀部から大腿後面まで痛みが出るようになり、最近は右の下腿後面まで痛む。左の臀部から大腿部の痛みが強いが、右も痛む。座っていると症状が強くなり、立っていると楽。あぐらはできない。歩行も可能だが大腿後面が突っ張るため不自然な歩き方になる。
痛む部位や姿勢、徒手検査等により、臀部の筋拘縮により坐骨神経が圧迫され症状があらわれていると考え、臀部腰部の筋緊張緩和、血流改善を目的に治療を行った。
初回治療後、痛みは右7割減、左5割減となり、2回目の治療後症状はほぼなくなり、右大腿後面のみ少しつっぱりが残っている程度となった。また異和感がでるようならご連絡頂く事とし、計3回の治療で終了とした。
この方は、県外よりお越しの方で広島におられる間につめて来院頂いた。治療終了時には近辺の鍼灸院をご紹介させて頂きました。治療終了後、1週間後にご連絡くださいましたが、経過は良好とのことでした。座骨神経痛でも様々な原因が考えられますが、筋肉の拘縮により神経が圧迫され症状がでている場合は、鍼灸治療で早期に改善が見込めます。