婦人科の鍼灸治療

月経異常

無月経、月経過多、稀発月経、月経困難症など月経異常には様々症状があり、原因も様々です。

具体的には、ホルモン剤を使用しないと生理が来ない方、子宮筋腫や内膜症が原因の月経痛、月経量の増加、多嚢胞性卵巣(PCOS)による月経不順、月経前の痛みやイライラなどで来院されます。治療は自律神経調節、子宮の収縮促進(速やかに生理が終わるように)、などを目的におこなっていきます。
月経痛に関しては早く効果が見られる方も多いですが、無月経に関しては治療にとても時間がかかります。将来妊娠を考えている方は特に、自力で生理が来るように鍼灸治療を頑張ってみて頂きたいと思います。

治療代

●5000円 ●学生:4000円 (初診料別途1500円)

症例報告

月経時の動悸、頭痛

30代 女性

二人目ご出産後からたまに動悸を感じるようになった。病院でMRIや心電図などの検査を受けたが異常はなく、特に治療はなかった。来院1か月半ほど前、仕事中に動悸を感じ数秒だけ意識がとんだ。その翌月今度は家で動悸がし、また数秒間意識がとんだ。いずれも生理終わりごろだった。今までは、生理中に動悸があっても次の周期に続けておこることがなく、症状もすぐおさまっていたが今回はなかなか動悸が落ち着かず、不安になり病院で検査をしたが異常はみられなかった。連絡を頂いた日の前の晩は冷えたためか手足がガチガチで右腕~手までのしびれが出て眠れなかったとのことだった。また生理終わりごろになるといつも頭痛がおこるとのこと。
ホルモンのバランスや自律神経の異常から月経時にさまざまな症状をひきおこすことがあります。治療は、手の痺れの原因となる首のこりをほぐすことと自律神経の調節、ホルモンバランスを整えること(黄体ホルモン、プロスタグランジンなどのバランスが崩れることが月経困難症の原因となります)を目的におこないました。
計4回の治療で動悸は全くなくなりました。冷やしたせいか1日だけ腕が痛くなったが、温めていたら痛みはひいたとのことでした。
治療間隔は基本的には週1回ですが、症状をみながら治療間隔をひろげていきました。

【コメント】自律神経の調節はものすごく時間がかかる場合が多いため、早期に改善頂けたことは本当によかったです。初診時に、原因がわからないことがものすごく不安と言われておられました。こちらで考え得る限りの原因をお話しし、治療方針についてもしっかり説明させていただき、納得頂いたうえで治療を進めていきました。
治療最終日に頭痛について確認したところ忘れていたとのこと。症状が悪化してすぐ来院頂けたことで早期に改善頂けたのだと思います。

子宮筋腫が原因と思われる月経過多

40代 女性

来院4カ月前、不正出血があり婦人科受診したところ、ポリープと子宮筋腫(筋層内筋腫)2つ見つかる。ポリープはすぐ切除、子宮筋腫は1つは7cm大、もう1つは不明。子宮筋腫については、貧血の原因だと思うが不正出血の原因ではないと医師より言われた。その後不正出血はなかったが、来院25日前~生理がはじまり、その後出血がずっと続いているという状態で当院に来られた。2年前より生理時の出血量は増えており、生理2日目3日目は日中に夜用ナプキンを5枚くらい使用、夜はおむつ型ナプキンでないともれてしまう、出血に塊も混じる、生理痛はあまりない、基本的に生理周期は28日という状態だった。

週1回の治療を行い、徐々に出血量が減りナプキンの枚数が減っていった。42回後の治療で婦人科受診をした時には、子宮筋腫は7~8㎝、4~6㎝であった。51回治療後、ヘモグロビン値が10.7から12.7に改善、鉄剤の服用回数を減らすことになった。104回目までに時々塊の出血があったり、だらだらと微量の出血が2週間ほど続くこともあったが徐々に出血は減少傾向となっていたが、ご家庭の都合で1カ月ほど鍼灸をお休みされた。その後再開されてからもたまに出血量が多い日もあったが、夜はおむつ型のナプキンでなくても眠れるようになっていた。また生理周期は徐々に長くなっている傾向であった。治療180回目あたりで貧血の血液検査の結果が安定しているため鉄剤の服用が終了となった。またこの頃生理が来て以来、生理がこず、治療199回目あたりで婦人科受診したところ、閉経だろうと言われた。この時子宮筋腫は、5㎝と3㎝となっていた。その後ご本人の希望があり様子をみて、202回(約4年半月)で治療終了となった。

【コメント】出血が多い日は頻繁にナプキンを変えなければならず、睡眠時も塊が出てくる感触で起きてしまう時があるなど、かなり日常生活に影響がでている状態で来院されましたが、徐々に出血量が減っていき、夜に出血で起きることもなくなり、QOLも改善されていきました。筋腫の大きさについては鍼灸治療で小さくすることは難しいですが(最終的に小さくなっているのは閉経したためと思われる)、出血量については今回のように改善される可能性があります。