卵子提供という選択肢

昨日の中国新聞、「生殖医療・命が始まるとき」のシリーズで台湾での卵子提供に関する記事が載っていました。

台湾の宏孕(ホンジ)ARTクリニックで今までに卵子提供を受けた夫婦は189組、そのうち142組が日本人とのことです。

本当に多くの方が卵子提供を受けているのがわかります。たぶんこんなに多くの方が卵子提供を受けていると知っている方は少ないのではないでしょうか。

以前診させて頂いた患者さんでも体外受精を何度もされたのち、卵子提供へすすまれた方もおられます。残念ながら日本ではまだ法律が整備されておらず、卵子提供をしてくれる病院もかなり限られてきます。また倫理委員会からの承認を得ないといけないなど色んなハードルがあります。金銭面の負担もかなり大変ですが、卵子を提供してくれるドナーを見つけることがものすごく大変です。

そして卵子提供を受けたからといって100%妊娠できるわけではない、、。

どんなに努力しても、耐えても、絶対に妊娠できるとは限らない。不妊治療のものすごく辛い部分だと思います。

高齢出産はもちろんリスクがありますが、卵子提供を受けることで妊娠出産が可能な場合もあります。不妊治療の技術は世界でもトップクラスである日本なのに、なぜ法整備がなされないのか、、患者さんたちが必要な知識を持ち、安心して治療を受けられるようになってほしいと思います。

患者さんに必要な説明をして、的確な治療を受けて頂く事、患者さんとゴールを目指してともに走っていくこと、これは鍼灸師でもいえることだと思います。来院される患者さんは本当に一生懸命です。「先生、私はあと何を頑張ればよいでしょう?」これは昔患者さんから言われた忘れられない一言です。

この新聞記事を読んで当時のことを思い出し、患者さんに最善の治療を受けて頂くために頑張ろうと改めて思いました。

中国新聞(卵子提供)

2016.6/15中国新聞「生殖医療・命が始まるとき」

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